第4回嶋田二人展鑑賞後記

第4回嶋田二人展鑑賞後記             2019・10・7

長い猛暑も明けやっと涼しい秋風を感ずる頃、東京、池袋駅西口前のオレンジギャラリーに於いて、10月7日(月)~13日(日)迄、嶋田正之。澄子ご夫妻の二人展が開催されました。

嶋田正之先生は創展の理事・選考委員としてご活躍中の創展の重鎮であります。澄子先生は日本伝統工芸会会員であり数々の賞に輝く会の重鎮でもあります。

お二人の画歴、工芸歴は長く作品の素晴らしさは多くの評論家の認めるところであります。特に、澄子先生の七宝焼きの技術とその精緻きわまる作業工程と集中力には唯々頭が下がる思いでした。

会場は初日から大勢の来客で賑わっていましたが、鑑賞者の多くは七宝焼きに大きく感嘆していた事と思います。とにかく精緻を極めた美しさは何度も拝見しても飽きず、思わずため息が出る次第です。

正之先生は東秩父のご出身、お父上も画家であり、武蔵野美術大学をご卒業後、大手TV会社の役員としてご活躍された一方画家としての研鑽を積まれました。秩父地方の清流の流れる風景は流石と感じ入る秀作揃いでした。

お二人とも、”もう歳ですから”と言われましたが、これからもお二人の芸術活動は益々佳境に入るものと感じました。                                                                   森  務